本当は・・・・・


「行ってらっしゃい・・・・零花」
『行かないで・・・・・』


落ち込んでいる零花を見過ごす事が出来なかった。

あのまま引き留めれば、もしかしたら零花は俺の処に来ていたかも・・・なんて考えしてしまう自分が大人げなかった。

本当は、抱きしめてやりたかった・・・・・。

「・・・零花、元気になりましたね」
壁際の方から声が聞こえた。誰の声かは分かっていたので振り向かない。

「・・・・犬君・・・聴いてたんだ」

「うん・・・・止めなくてよかったん?」

「止めれやんやろ・・・・あんな零花みてたら・・・・」

「・・・・まぁ、たしかに・・・」



「・・・なぁ、犬君。」

「ん?」



「肩・・・・貸してもらえへん?」

「・・・・イイですよ、いつでも、俺の肩やったら貸します」

犬君が俺を抱き寄せる・・・・その腕の中は、優しかった。

「ありがとう・・・・・」

「いつでも貸すよ。竜さんの為に開けてある肩やから」




その腕の中で、俺は少し泣いた・・・。




END


竜×零花に初挑戦・・・・・しかもシリアス、しかも犬さん片思い・・・・。
あわわわっ、ホント、すいません・・・・・(土下座)





  2004.07.00

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