何時間その場に座っていたのか。
もう彼に何を言っても聴いてはくれないだろう・・・・。
ついさっきの事だ。
久しぶりにお互い仕事が明いたので俺から買い物に誘った。
「天気も良い日だし、外に行こうよ!」
なんて言って誘ったら
「ははっ、女の子みたいなこと言うんだね」
って言って笑われた・・・・;でも、その笑顔も好きなんですよvv
平日でも賑わう商店街のアーチを抜け、二人でいろんな処を回っていた。
気になるブランドショップ、少し列の出来たクレープ屋、キラキラ光るアクセサリー
慎君の好きなガンダムショップや、楽器店・・・・そして、ある一店のガラスケースの前で慎君の足が止まった。
「何、みてるの?」
「ねぇ、ねぇ、りょうちゃん!!此!!これキレイだと思わない!!」
見るとそこには凛としてこちらに銃口(?)を向けているガンダムではないか!!
っていうか、俺には分からないけど貴重なガンダムらしい・・・・・。
「・・・ねぇ、りょうちゃん」
「・・・・何?」
「か」
「だめ!!」
「わ、ひっどー!!俺まだ何も言ってないじゃん!!」
「言わなくてもわかるよ!!」
「買ってじゃなくて、かっこいいねって言おうとしただけなのかも知れないジャン!」
「でもその次に出てくる言葉は"買って"かも知れないから釘をさしておいたの!」
「・・・りょうちゃんのケチ!!」
「はぁ?なんでそうなるんだよ!!」
「いーじゃん買ってくれたって!!」
「子供みたいな事言うなよ。自分で買えば?」
「・・・お金、さっきのアクセ露店で・・・使っちゃった・・・」
「・・・・・あ、そ」
「だから〜ねっ!」
「いや」
「ねぇ〜」
「だめったら、駄目」
「・・・・ケチ!」
その後も言い争いが続いてお互いがそっぽを向いている状態だ。
慎君は負けじとガンダムを眺めている。俺は諦めてくれないかなぁとかって思って居るんだけど・・・・
無理っぽいね・・・。
店主のおじさんもこちらをちらちら見ているようだし・・・
はぁ〜。
「慎君・・・・」
「・・・・・・・」
「しーんーいーちーろーう!!」
「・・・・・・・」
「しんちゃ〜ん」
「・・・・・・」
「・・・・条件付けるけど、買ってやるよ・・・」
「・・・・・ぇ、ええっ!!?」
あ、驚いた(笑)
「此で良いんだろう?・・すみませーん、この飾ってあるガンダムくださーい!」
慎君はぽかーんとしながら俺と店主の様子を見ていた。
「ほんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっとうに!りょうちゃんありがとう!!」
満面の笑顔、嬉しそうに慎君は声を弾ませる足取りも軽いようで何より。
「そりゃどうも」
「もう、りょうちゃんと今日はお出かけして良かった!!本当によかった〜vv」
そうやって本心から言われると恥ずかしいなぁ・・・・(///)
「へへっ。でさ・・・慎君に条件付けたよね?」
「あ・・・あぁうん」
ちょっと慎君の顔が固まった、クスクス、おもしろーい(><)
「じゃぁ、条件は3つありますので、全部のんでね♪」
「うっ、うん!!」
「一つ目、似てる物まねをステージでして(笑)
二つ目、生活習慣きちんとしてね」
「いや・・・・りょうちゃん、微妙に無・・・」
「無?」
「いや、なっ、なんでも・・・・;」
「じゃぁ最後、三つ目・・・・
俺と、一緒に・・・・ずっと、一緒にいて」
これからも、君と歩いていきたい。同じ音楽がやりたい、同じ人生を、2人であるいていきたい。
「りょう・・・ちゃん・・・・」
「・・・まぁ、あれだ。俺はまだお金もねぇしこんなんだけど・・・・でも、慎君と一緒に」
「・・・うん、うん」
「わ、なっ、泣かないでよ〜」
「ち、違うよ!目から汗が出ただけさ!!」
・・・・・・・・・
「ぷっ、あははははははっ!!」
「わ、笑うな〜!」
「だって・・・・・あはは」
「もう」
「はは・・・、じゃぁ。これからも、よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
ずっと2人でいようね。
「塚、このガンダムが指輪代わり・・・・?」
「・・・・まぁ、そんなもんだ」
「ヤター(゚∀゚)-」
でも本当は別に指輪持ってるんだけど、こっちの方が喜んでる気が・・・・(><;
おわり
たまには兄貴が我が儘って言うのも良いでしょう?ぇ)
何となく、ふっと兄貴が書きたくなったのサァ〜。
あと、初杏慎やっちゃったぜ・・・・・激沈!!