うそつき。



「それ、本当に悪いと思ってンの?」

「あぁ。」



約束を破られた。
霊と一緒にディズニーランドに行くという約束。
もう1ヶ月も前に。


「ねぇ、霊霊っ!」
「何?」
ライブのリハ中、俺達の打ち合わせが終わって取りあえずみんな自由に動いている。
そのステージの傍らで音楽雑誌を読んでいる霊に声をかける。
「来月のオフって、何か予定ある?」
「来月の事なんてまだ分からない」
「・・・・・・・・」

相変わらずの現実的・・・・(苦笑)

「じゃあ、予定入れないでおいてよ。俺と一緒にディズニーランド行かね?」
「え・・・・一緒に?」
「うんっ」
「やだ」
「そういわないでさ、なっ!」
「だって、Kanomaと行くといろいろ疲れる」
「・・・・霊っ!」
霊がめんどくさそうに俺に顔を向ける。
「・・・・・どうしても俺?」
「どうしても霊。」
「・・・・はぁ〜・・・・、分かったよ」
「やった〜!」
ため息混じりの返事に素直に喜べないけど、それでも一緒に遊びに行ける!!
「ありがとう!」
「ただし・・・・」

た、ただし!?

「えっ?何?条件付き?」
「もちろん」
「な、なにっ・・・?」

霊が俯き、しばらく沈黙。いったいどんなの条件が・・・・。

「・・・、今日はKanomaが上にのって動いてくれるなら。」


「・・・・!!ええっ!!」
「声が大きいよ」
「だって、よ、予想していなかった・・・・」
「そう?・・・、まぁ、条件飲むか飲まないかは、Kanoma次第だけど?」

俯かせていた目線を俺にあわせ、勝ち誇ったように笑う。
断れないの分かってて言うんだ。この人は。
「・・・わ、わかったよ〜・・・」

「ん、じゃあ、今からそこの個室入ってしようか。」
「は?」



その後は有無を言わさずライブ前に霊と性交。
あのときのライブほどキツイものはないと思う・・・・・;



それからずっと上に乗ったり、霊の言うような体制ばっかりしてきて、苦労して当日を待ったのに。


待ち合わせ場所、駅の西口、集合時間は9時。
行き交う人々、にぎわいのある無数の声、そして俺は一人。


その日、電話をしても、メールをしても霊は返してこなくて、待ち合わせ場所にも来なかった。



「どうして約束破ったの?」
「・・・・・・・・・」
「俺、ずっと待ってた」
「・・・・・・・・・」
「・・・・霊っ!何か言って!」
「・・・・・・・・・」

思い沈黙、霊はずっと黙ったまま。
信じていたのに・・・・霊を。


そう思うと、涙が出てきそうになった、辛いよ。苦しいよ。
ねぇ、霊・・・・。

「っ、霊・・・・確かに、俺が、無理矢理誘ったから仕方ないけど・・・でも」
「Kanomaっ!」


いきなり名前を呼ばれたと思ったら、いきなり抱きしめられて、いきなりキスをして口を塞いで・・・
無理矢理剥がそうとしても離れてくれなくて、細身のくせに力だけは強いのだと感じた。


離された頃にはお互い息が切れていて、俺の口からは唾液がこぼれ落ちた。
「Kanoma・・・あの日は俺、Kanomaとのディズニーランドが楽しみで、夜遅くまで起きてて・・・」
「・・・・それ、嘘でしょ?」
「うん」
「・・・・はぁ」
「・・・ごめん」
いきなり謝った。霊は顔を真正面に向ける。その目から目が離せない。
「霊・・・・」
今度は俺からキスをした。裏切られたのに、約束を破られてまちぼうけして、苦しいのに、辛いのに。
それなのに、大好き。

「霊、次は、次は一緒に行こうね。」
「あぁ」


「ただし無条件で」
「・・・・・・分かったよ」


ちょっとふくれ顔の霊が又可愛かった。



END


はいはいはいはいはいはい!!ごめんなさい!!
えっと・・・・、約束破った理由が見つかりませんでした;
不完全でごめんね、でも、理由がないのは霊様だから・・・・・ってことで許して下さい!!
Fatimaファンさんごめんね;





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